ハリクラ SX-146 短波受信機改造  更に改造

オーディオ回路の変更

SX-146のオーディオ回路は6GW8という三極五極の複合管です。
6GW8が実はステム部分が割れていて真空管ならぬ空気管となって全く動作しません。
そこで代替品を探す訳です。
候補としては最も一般的な6BM8ですが そんなに大きな出力は不要ですから6BL8とか6AW8Aとかを使うと良いと思います。
値段を考えると6AW8Aでしょう。

左の回路図は実際に6AW8Aを使う想定で配線変更した場合のものです。
尚 値段はAESで$4ドル程度でした。又6GW8は10倍以上して約54ドルです。
それで当方では6AW8AをAESから緊急的に購入しました。
約一週間で届きました。

下の画像は実機の球周りを配線変更した後の様子です。



ついでですが実はモズレイのCM-1という短波受信機では全ての能動素子即ち当時の事ですが 真空管でしてそれが6AW8Aです。
コリンズタイプのダブルスーパーになっていてなかなかスマートに出来ています。
6GW8を変更して6AW8Aで配線変更した様子です。

+印がある白いのは33uFのタンタルコンデンサでカソードのバイパスです。
信号は右側の穴を通して出力トランスへ行っています。

このオーディオの球の位置は変な箇所にあります。
すぐ下に見える四角いのが9メガのIFTのトップです。

尚 6AW8Aに変更した事は良かったですがこれでも音量が大きすぎてゲインを十分に絞らなけれ音が割れる位になります。
どこかでゲイン調節しておかねばならないでしょう。
+B回路を半端整流からブリッジ整流へ変更しました。

使用したダイオードは例によって1N4007を4本です。
整流後に10Ω1Wをシリーズにし抵抗とケミコンによるパイ型フィルターを二段に設置してあります。

右側に見えるセメント抵抗二本が400Ω5Wと2250Ω5Wです。
回路的には400Ωの直後と2250Ωの出口とを使い分けてあります。

背面パネルの一部の部品を交換しました。

大抵の米国製に限りませんがラジオを含めて無線機の電源コードは兎に角直付けです。取り回しに不便なので 最初に改造する箇所です。
改造前の背面パネル部品配置です。
左側から 電源コード メーターのゼロ調節 ねじ止め端子はスピーカー端子
ミュート信号端子とアース端子。次いで蝶ネジのアース端子。
右端にアンテナ入力のRCAジャックと水晶発振回路出力と外部入力のジャック
そしてスライドスイッチが局発の外部入力切替です。
改造後の部品配置です。
直付けの電源コードをやめて丸形コネクター型式に変更して取り回し易く。
蝶ネジを取り外してピンジャック構造へ変更しスピーカー出力。
アンテナ入力をBNC接栓座へ変更しました。
これらの部品変更は当方のいつもの手段です。

改造の為に大略部品を撤去

部品類の大半を撤去するつもりでしたが9メガのIF段からオーディオ段までは残し前半分を取り外しました。
下の画像で橙色の線で囲った部分はローカル発信回路部、L字型の直線部分がIF段から検波とBFO部分です。
右側の画像でシャーシ内部と比較すると部品の配置が良く分かります。